2017年10月12日木曜日

歌舞伎を観てきました、その弐

はいつづきます。

下からドーン。見上げる。

歌舞伎の〝伝統〟について思ったこと。

プログラムに載っている、演出をされた宮城聰さんのごあいさつを読みました。
以下抜粋です。


  〝歌舞伎には、数百年にわたる演劇人の知恵と技術が蓄積されています。しかもそれが書物というかたちではなく、いまを生きる俳優とスタッフの身体にすべて維持されているのですから、びっくりです。〟


そう!そうなの!そうなのよ!!私モソウ思イマシタ!!(何者?)
この文章を読んで、もう、宮城さん好き!となりました。
上演中にまさにそういうことを感じたから。


初心者なもので、歌舞伎が1演目につき25日スパンで公演されること、昼の部と夜の部がありそれぞれ約4時間〜4時間半のロングタイムな公演であること、さらに昼の部と夜の部は演目が異なりどちらにも出演する俳優さんもおられることを初めて知りました。


しかも毎月演目は変わる。
翌月もまた初日から開演だからその間5日ほどしかなく、お稽古どうやってされてるんデス?これほんまにタフすぎやしまセンカ?と気が遠くなりそうだったけれど、舞台に立つ俳優さんたちを観ていると、いやたぶんそれは違うなと感じた。


だって、小さい頃から厳しいお稽古を続けて来られてるんですよね。
お父さんや、お祖父さんや、その伝統の道をよーくご存知の先生たちから。


繰り返し繰り返しお稽古して身体に叩き込まれた〝伝統〟は〝自分〟と一体化し自分のものとなり、その教えと技術が染み込んだお身体には、演目が毎月ごとに変わろうが、昼と夜で違う世界を演じようが、そう大したことではないんじゃないか?


もちろん演目前には上演に向けてしっかりとお稽古を重ねられるだろうけど、役者さんたちにとっては、素人のこちらが目を剥きそうになるほど難しいことではないのかもしれないなあと観ていて思った。


歌舞伎役者の血筋に生まれ、伝統芸能を生きたものとして今へそして未来へと伝えて行く役割を担い、その役割を懸命に果たそうとされているお姿が舞台にあった。


これぞダルマやん。
ダルマ。
『マハーバーラタ戦記』の中でも何度も言葉が出て来た。
この人生で持って生まれた自分の役割をきちんと果たしてまわりとの調和ある生き方をすること。


数百年の歴史や伝統が宿った役者さんたちのお姿は神々しいくらい。
もう神様なんじゃないかなと思った。
役者さんたちもだけど、舞台を支える竹本や長唄や三味線の奏者の方たち、演出家や振付家や脚本家などスタッフの方たち…みなさんそうだよね。



どんな〝伝統〟にも通じるものがあると思う。
まったく別物、遠いもののように感じても、根底に流れるものは同じ。
だから、インドの叙情詩と歌舞伎は、最高のマリアージュと成り得た。と思う。


そんなことを感じながら、お弁当もモリモリいただきましたよ。

CLOSE。歌舞伎座でしか食べれないプレミア感にウキウキ。

OPEN!和のお弁当。どれも優しい味付けで美味でございました。



2回目の幕間にこちらも♡チェックして撮ったはずなのに上下逆さま…



観に行けて本当に良かったです!
素晴らしい思い出になりました。
お誘いくださり、ご一緒したみなさんと。



また歌舞伎を観に行きたい!
まずは新作歌舞伎から始めて、面白さが深まって来たら古典ものもぜひ観てみたい。
その前にもうちょっと歌舞伎について色々知ってみます。




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